<オズの魔法使い>ネット検索してみてね。
なんか、いろいろ考えていて、こんなエッセイを書きます。
シンガポールの1月は、おもしろいのか、よくわからない。ただ、このスコールとヘイズのグレイしか感じられない。
観光立国としてのシンガポールは、ホーカーズ売り込みが著しい。
古いお付き合いの大島聡子女史は、電子レンジを使っての料理の魔術師として、その世界では名が知られている。
シンガポール餅は、ここで生まれた。ホーカーズにその名はなくても、固有名詞として既に独り歩きを始めている。レンジにかけた、とろとろ・ふわふわの餅を、きな粉と砂糖に合わせた中に、ちぎるだけではあるが、ヒットすると、もう名物である。
幸一は、こういう料理は苦手である。しかし、女将の桂子は、大島聡子女史とあれば、一度は作ってみないと、不安であるようで、どれだけ引っ張り回されたかわからない。とろとろの餅なんてうまいと思えないのだが、取り敢えずは、付き合って探すことにした。
とうふ屋桂庵は、岐阜の小さな料理屋である。松尾太郎とさい、そして妹のとくで、永い間、とうふ屋を営んできて、その娘である桂子が、どうしても豆腐屋の名を残したいと始めた。
桂子は、豆腐を通して料理が大好き。それだけで店を続けている。京料理に一代を注いだ糸居の主人からすれば、金の回りが考えられないほどの暇な店である。年中無休だけが取り柄である。
ホームページを起こし、ブログを書き続ける中で、どうしても小説を書くのだと言い出したが、灰色の空同様に不安だけがたちこめている。シンガポールもちは、見つからなかった。いつものことや。肝心のものが見つからなくて、寛容なものをヒットさせること、横着で店を続けてきたのにすぎない。これが面白くて、ついてきたのである。
とろとろの餅のイメージは、豆腐や油揚げの間にはさむ魚のすり身に変わった。
「金のないことは、素晴らしいことや」と、桂子はつぶやきながら、60セントで3つの豆腐良を買った。
なんか、いろいろ考えていて、こんなエッセイを書きます。
シンガポールの1月は、おもしろいのか、よくわからない。ただ、このスコールとヘイズのグレイしか感じられない。
観光立国としてのシンガポールは、ホーカーズ売り込みが著しい。
古いお付き合いの大島聡子女史は、電子レンジを使っての料理の魔術師として、その世界では名が知られている。
シンガポール餅は、ここで生まれた。ホーカーズにその名はなくても、固有名詞として既に独り歩きを始めている。レンジにかけた、とろとろ・ふわふわの餅を、きな粉と砂糖に合わせた中に、ちぎるだけではあるが、ヒットすると、もう名物である。
幸一は、こういう料理は苦手である。しかし、女将の桂子は、大島聡子女史とあれば、一度は作ってみないと、不安であるようで、どれだけ引っ張り回されたかわからない。とろとろの餅なんてうまいと思えないのだが、取り敢えずは、付き合って探すことにした。
とうふ屋桂庵は、岐阜の小さな料理屋である。松尾太郎とさい、そして妹のとくで、永い間、とうふ屋を営んできて、その娘である桂子が、どうしても豆腐屋の名を残したいと始めた。
桂子は、豆腐を通して料理が大好き。それだけで店を続けている。京料理に一代を注いだ糸居の主人からすれば、金の回りが考えられないほどの暇な店である。年中無休だけが取り柄である。
ホームページを起こし、ブログを書き続ける中で、どうしても小説を書くのだと言い出したが、灰色の空同様に不安だけがたちこめている。シンガポールもちは、見つからなかった。いつものことや。肝心のものが見つからなくて、寛容なものをヒットさせること、横着で店を続けてきたのにすぎない。これが面白くて、ついてきたのである。
とろとろの餅のイメージは、豆腐や油揚げの間にはさむ魚のすり身に変わった。
「金のないことは、素晴らしいことや」と、桂子はつぶやきながら、60セントで3つの豆腐良を買った。