きんつぎ

カテゴリ : 
ブログ
執筆 : 
keian 2009-11-22 10:30
脚本家の小山内美江子氏によると、
60歳からの国際ボランティア活動は、
<お金のある人はお金を、知恵のある人は知恵を。そして体力のある人は行動を>と
語っています。私は行動を起こすためにはお金をと、死に物狂いで3年働きましたが、
行動を起こしてみては、お金が全くなくなりました。
私の耳の形からすると、お金はあっても流れるそうです。
ものすっごくお金があっても行動を起こさないで、利息の計算一筋の知人からすれば、
愚か者でしょうかね。

と、いったところで、金継ぎの話です。
お気に入りの器が欠けたり、割れたりしたときに、なんとかして継ごうということで
す。骨董屋さんの仕事では、本漆を使って下地をととのえ、金や銀をのせていきます。
本漆を使えば、見栄えは格段にちがいますが、とても、かぶれやすく、昨日のブログにも
書きましたが、絶対的な湿度と埃対策が必要です。
そもそも、直しながら使うということは、つましいを通り越して、破損した部分を逆に魅力に変えてしまうという、茶人の粋なんです。
もっとも、関西ではこの粋を転じて、変わった人、つまり、大多数から外れた一人を、<茶人でんなあ>と茶化すところがあります。
本漆を使うことが、根気よくないといけませんが、接着力が強く、防湿防腐性もあるので、
これで、下地をこなしてこそ、金、銀をのせる価値もあり、器も価値がでます。

ちょっと、話がとびますが、数学者の藤原正彦氏が、小学校6年生の授業の折に、新聞紙を半分に折ることを、次々と繰り返していくと、どれだけの高さになるかと、問われました。厚さ0.1ミリの新聞紙が26回で、富士山の高さになるそうです。本漆を塗る作業もこれとおなじです。行動を起こしているうちに、劇的瞬間があるということかな?
骨董屋さんに頼むことを気おくれするときに、仏壇屋さんに頼むという手もありますが、
そのまえに器をみることです。何回も見ていても、魅力を感じたら行動します。
 
〒500-8034 岐阜県岐阜市本町 5-23
TEL : (058)-262-4015
FAX : (058)-262-4015
URL : http://www.k-an.jp
とうふ屋桂庵のご案内
かわら版 カレンダー
« « 2024 12月 » »
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 1 2 3 4
女将の著書
Warning [PHP]: opendir(/home/keian/www/keian/modules/d3blog/images/caticon) [function.opendir]: failed to open dir: No such file or directory in file class/xoopslists.php line 113