くぎに

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執筆 : 
keian 2010-3-27 19:53
くぎ煮というのは、新鮮な小魚を煮ると、折れくぎのように、曲がるところから、
また、<く>の字にまがるところからきています。
神戸の自宅にもどられました藤原さんは、やながせの店のときにご贔屓にしてくださいました。たいへんな愛妻家でしたが、当時は単身赴任で岐阜においでになっていました。

春の訪れを告げるいかなご漁が解禁になり、あちこちの家から、いかなごを炊くにおいがしてきます、とお便りとともに、くぎ煮を送ってくださいましたことを思い出しています。
私は、手作りを差し上げるのも大好きですが、お国自慢とともに、いただくのも大好きです。それぞれの炊き方にこだわりがあって、
なんと、世の中には、料理の上手な奥様が、たくさんおいでになるのでしょう?

いかなごは関西の呼び名です。神戸の生協の呼び名では、生新子となっています。
小女子とは、別物と覚えていましたが、同じと教えてくださった方もみえます。
九州では、かなぎと呼び名のあるちりめんと同じかも知れません。

生の小魚を炊くのが特徴ですが、岐阜でいえば、<ごうしゅうあゆ>と呼び名のある、鮎の稚魚を炊くのと同じかな?
小指の長さを目安に、骨まではっきりと透けるくらいのものが新鮮かな?
基本は砂糖と醤油を煮たてたところに、いれて炊き上げます。
煮崩れないこつは、煮たった分だけの量の稚魚を少しづついれていくことです。
たくさんの量を、大きな鍋で煮るのに、水炊きを最初にしません。
煮汁に粘りと艶がでてきたら、絶対に鍋のそばを離れてはいけません。
やたらに、箸をいれることはしないでも、際際に鍋を返していけば、焦げません。
阪神大震災は1955年1月17日でした。
その2ヶ月後に、私は九州の村上祥子氏の元に行きました。3月のいかなごを炊くにおいと炊き出しのおにぎりに添えられた味。

新鮮な小魚を、あえて真っ直ぐに炊くことも有り、さる料亭で食べましたが、どうも、塩をしてから炊くみたいですね。
 
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