きんぴらごぼう

カテゴリ : 
ブログ
執筆 : 
keian 2010-5-26 20:01
きんぴらごぼうのリクエストがありました。
歯のわるい殿方ですが、喜んでいただけたかどうか?私の懺悔もふくめて書きます。
皆様のご意見賜りたく存じます。
きんぴらごぼうは、江戸時代初期の、坂田金時の子供で、金平さんの剛勇さになぞらえてできた料理で、浄瑠璃人気とともに、庶民のお惣菜として一世風靡しました。
注、坂田金時は5月のお節句の人気者の金太郎さんのこと。
金太郎さんは、気は優しくて力持ち。色男は、金も力もありませんが、働く力があるだけ、女が頼るだけの力があると、私の顔をみては、きんたろうちゃんという殿方が、きんぴらごぼうを召し上がりました。残されたので、私は不安に思ったのですが、美味しくて、とっときたかったのだそうです。懐石のお店みたいに下げないで、最後までお膳に残しておいてほしいとのことでした。料理屋冥利につきます。感謝。

きんぴらの味と照りは、油と砂糖、しょうゆ、みりんなどがはいり、リズミカルに強めの火でふたをしないことが、ポイントです。
ただ、ごぼうの切り方は、千切りと笹がきで、歯あたりがちがってきます。
私は、千切りが苦手なうえに、笹がきも大雑把です。
うちの、松尾とくさんは、ていねいにささがくのでかないません。かんなで削ったかつおぶしのようにかろやかです。
京会席の達人に、あとからお聞きしたら、ごぼうを5㎝ぐらいに切って、それを縦に揃えて、千切りにするとのこと。縦に揃えるときは、菜切り包丁を寝かせてそいでいく感じですが、いくらみていても、ためいきでるほど素敵であきません。それで、感動していては、私の腕はいっこうにあがりません。
ごぼうを酢水につけ、あくぬきをしますが、<名人ほど、カンで正確な分量>
料理書には、少しという表記が多いですが、酢の量は3%としましょう。
時間は、決めない方がいいです。
これこそ、作る人の心がけです。
また、そのあとで、ごぼうをゆでこぼすのも、作る人のこころがけです。
 
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