鯛焼きの話です。
もちろん、美味しい餡で決まります。
小豆を美味しく煮る秘訣は、意外に難しいものなんです。
砂糖の加え方とか、量とか、いろいろこだわってみましたが、豆の時期には、勝てないというのが、私の実感です。
北海道遠軽地方の豆を、在来種から、大切にあつかっているべにや長谷川商店におききしました。
1、 良い豆は、しっとりとした重みと微妙な手ごたえがある。しわの寄った豆は未熟豆なので、いくら煮てもやわらかくならない。<石豆>
2、 新豆の時期は10月から12月
このころの豆は、皮がやわらかくて、煮上がりもはやいかわりに、煮くずれやすい。
身と皮がなじんでいないので、風味がやや薄い。
3、 新豆以外の豆をひね豆。新豆よりも時間がかかる。丁寧に煮たら、それだけの価値がでる。
やっと、お正月の黒豆を煮るときと、2月ごろに黒豆を煮るときでは、甘みの含み具合がちがうことが、わかりました。どれだけ努力したかは、煮た回数。
食べてくださるお客様あってやね。感謝。
私のぜんざいを美味しいとほめてくださるお客様が、竹の皮を入れて煮ると、美味しくふっくらと煮えるからと、持ってきてくださったことがありました。
これは、比較の回数が少ないことも有りましたが、どうも、理解ができませんでした。
知識としては、故辰巳浜子氏の御著書で納得してはいたのですが、、、ここでいう竹の皮は、実は筍の皮であります。筍の皮にふくまれているアルカリ分に、豆の皮をやわらかくする働きがあるからです。
化学的にいえば、重炭酸水素ナトリウムと同じですが、量に注意。
豆は普通に保存していれば、2年めまではOKです。3年めになると、かたくなり、むしがでます。
一袋250グラムを煮るとなると億劫になるわかいひとは、100グラムを煮ることを提案。8時間水に戻して、圧力鍋で10分、熱いうちに、砂糖を加えること。火を止めて、冷めるまでそっとおくこと。塩としょうゆはそのあとです。