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からすみ

カテゴリ : 
ブログ
執筆 : 
keian 2010-10-3 20:51
タコのすみでは、ダメなの。
こんな、素朴な質問をお子様連れのお客様から、いただきました。
酒をたしなまないお子様に、からすみの美味しさを伝えられませんね。

そうだね。
とお答えしているうちに、京都の金瓢という造り酒屋の奥様でいらした
秋山十三子さんの初孫のお食い初めのお膳を思い出しました。
たしか、ここのお宅では、生後四カ月のときに、お膳をそろえて。たこの
足を一本持たせておられました。子どもがたこの足を握ることによって
また、たこの足をちゅうちゅうと吸いつけられることによって、成長をよろこぶことだったと記憶しています。
私の独りよがりの発想からすれば、ただ、贅沢なお膳を揃えるのは、行事に集う大人の見栄というか意地を通した喜びの様な気がします。
もっとも、我が家の初孫の場合は、一五センチ角の小さな松華堂の重箱に
当日のお客様の料理をピン撥ね?してつめただけです。
鮎の甘露煮を尾頭付きだといれました。
目の前が長良川という恩恵と季節をこれでも考えたんやけどね。
それを、メインにもっていけば、あしらいは決まっていきます。
歯固めになるからと、インターネットで調べた娘が、<小石>を主張しましたので、長良川で以前に拾ってきた小石100個の中から、選ばせました。
<繊細なところがあるんやね>と娘が感動してくれたのが、ライオンのおっかさんといわれてスパルタ教育をした私にとっての救いです。
孫にはオオ甘になるというのは、一生懸命子育てした証明です。
松尾さいさんは、石なんか喰わせへん。たこの足と譲りません。ならばと、
500円出資を願い、たこの足を買いにいきました。
肝心の孫は、たこの足を断るわけにはいかんけど、見識の異なる外国に赴任した外交官の様な顔をしていました。
<ちゅう、ちゅう、たこかいな>と勘定するのもここからあり?

からすみに戻ります。

海胆とこのわたとともに日本3大珍味といわれています。珍味とは、
酒とごはんが最高に美味しく食べられるもののことです。とうふにも抜群です。私が市場で仕入れてきて、からすみをつくると、乾燥しすぎます。
ですが、これをあえて
粉状にして、水切りしたとうふにまぶしたものは最高です。
からすみは、昔から高価なもので、マボラの産卵前の大きくなった卵巣<まこ>を塩漬けにしたものです。中国大陸の南方の沿岸で作っていたものを、台湾や我が国の長崎で作るようになりました。あちらでは、
鳥魚子と書き、長崎に渡ってきたときに、唐墨<とうぼく>に<カラのスミ>の形に似ているので、その名ができたそう。
フランスでも、プータルグpoutargueto
とよんで前菜に使うそうです。
 
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