一茂くんからの発信は湯呑みです。人が集まるということは、楽しいことがいっぱいで、まずお茶を一杯(いっぱい)ということで、湯呑みが注目されます。暮れには湯呑みがよく売れるそうです。湯呑みといえば、瀬戸内寂聴さんの京都の寂庵では、南好三さんが寄付してくれた茶碗があるそうです。これはいい話なので書きます。
2008年の寂庵あおぞら説法p.205より。
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はじめは隣が紙コップ屋さんということで、紙コップでお茶を出していました。南好三さんが寄付をします。寂庵さんの字で『寂』と茶碗の底に書いてくれ、と言う。
「私は下手な字を書くのは平気ですけれど、何も書いていないお茶碗でも、寂庵のお茶碗というだけで皆さんが記念に持って帰る。
いただくのはありがたいけれども、あれよあれよという間になくなるから、南さん、それはお志だけでありがたいから結構だわ」
と辞退しました。でも、
「なくなったらなくなった分、私が生きている間は補います。10なくなったら10入れる。100なくなったら100入れるから、そんなこと心配しないでやりましょう」
と言う。南さんの熱意でここにお茶碗があるんです。
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どんどん皆さんが記念に持っていって、そのたびに南さんは買ってくれて、寂聴さんは「とるな」と紙に書いて貼るところまでいきました。尼さんにあるまじきお言葉ということで、目玉の絵を入れて「めっ!」と書いたり、もう20個ぐらいしか残っていないそうです。南さんは鐘も寄付してくださったそうです。いつも大したことない。沢山の人が来てくれて記念に持って行ってくれるならいい。と言ってらしたそうです。この話は大好きなので、私は法華寺にお花見の湯呑みを100個寄付しました。もちろん、一茂くんの応援でとてもよいものができました。みなさん、4月1日は寄ってください。
大晦日から、元旦にかけてのお茶のお話。お茶の家元では、12月31日に、除夜釜をかけて、炉中の火を埋めて灰をかけ、助炭をかけておきます。この火を絶やさないで年を越し、新年を迎えます。若水を汲んで大福茶をいただきます。この火を埋火(うずみび)といいます。この銘でお菓子を作ったことがあります。こしあんでほの赤く染めた白あんを包みます。こしあんには、上がパチッとはじけるように、いら粉を混ぜておきます。どうぞブログをご覧のみなさま、桂庵にお出かけくださいませ。ぜひ一服差しあげたく存じます。
2008年の寂庵あおぞら説法p.205より。
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はじめは隣が紙コップ屋さんということで、紙コップでお茶を出していました。南好三さんが寄付をします。寂庵さんの字で『寂』と茶碗の底に書いてくれ、と言う。
「私は下手な字を書くのは平気ですけれど、何も書いていないお茶碗でも、寂庵のお茶碗というだけで皆さんが記念に持って帰る。
いただくのはありがたいけれども、あれよあれよという間になくなるから、南さん、それはお志だけでありがたいから結構だわ」
と辞退しました。でも、
「なくなったらなくなった分、私が生きている間は補います。10なくなったら10入れる。100なくなったら100入れるから、そんなこと心配しないでやりましょう」
と言う。南さんの熱意でここにお茶碗があるんです。
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どんどん皆さんが記念に持っていって、そのたびに南さんは買ってくれて、寂聴さんは「とるな」と紙に書いて貼るところまでいきました。尼さんにあるまじきお言葉ということで、目玉の絵を入れて「めっ!」と書いたり、もう20個ぐらいしか残っていないそうです。南さんは鐘も寄付してくださったそうです。いつも大したことない。沢山の人が来てくれて記念に持って行ってくれるならいい。と言ってらしたそうです。この話は大好きなので、私は法華寺にお花見の湯呑みを100個寄付しました。もちろん、一茂くんの応援でとてもよいものができました。みなさん、4月1日は寄ってください。
大晦日から、元旦にかけてのお茶のお話。お茶の家元では、12月31日に、除夜釜をかけて、炉中の火を埋めて灰をかけ、助炭をかけておきます。この火を絶やさないで年を越し、新年を迎えます。若水を汲んで大福茶をいただきます。この火を埋火(うずみび)といいます。この銘でお菓子を作ったことがあります。こしあんでほの赤く染めた白あんを包みます。こしあんには、上がパチッとはじけるように、いら粉を混ぜておきます。どうぞブログをご覧のみなさま、桂庵にお出かけくださいませ。ぜひ一服差しあげたく存じます。