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カテゴリ : 
ブログ
執筆 : 
keian 2009-7-5 9:49
一茂くんとのトークの土曜日ですが、だんだん難解になってきました。
それだけ、ふたりとも真剣になってきたわけです。
季節があり、行事があり、そこに旬の素材があり、器はそのためのものと思っていましたが、流れの中で演出ということが、献立に必要じゃないかということになりました。

もともとは、彼の夏をあらわす器を作りたいという相談からです。
青竹でつくる。貝殻でつくる。と指折り数えていて思いだしたのが、田村隆氏の光る皿です。
フランス料理の食事会のなかで、オードブルの帆立の薄作りがサービスされるのと同時に輝いたそうです。料理を盛った皿が光る。作り手の心意気が、相当に伝わっていないとできないサービスですが、それ以上に喜ぶお客様の顔が思いうかべて、なんとかしたくてしかたがなかったそうです。
亡き田村平治氏の言葉に
人が丸く切ったら四角に切れ。人が三角にしたら丸でいけ。
とありますが、彼は、ヒントはそこらじゅうにあるんだと、ケーキのエンゼル型にかき氷をつめて、電球をセットするべくして大成功。余談ですが、彼が中学時代からやっている
鉄道模型の腕は、そうとうなものです。
私も、そのときのお客様の感動を思いうかべて、気がつきました。

目で見て、舌で味わって、、、、
あと、なにがあるかといったら、音。
夏の音は、涼しいこと。
風鈴の音。
料理の流れの中で、一番にお出しするものにかすかに涼しい音がしたら、、、
とうふ屋桂庵ですから、先付けには、とうふをつかったもの、とうふをイメージするものを必ずお出しすることにしています。できるだけ素朴にお出しします。豆腐というものは、何よりも庶民的なものでありたいからです。本当は、とうふのこだわりとか能書きはてれくさいのです。、だけど、演出ということにおいては考えなくてはいけません。私の店に予約をしてお客様はきてくださるのですから。

すぐに完成するわけではありませんが、一茂くんは窯元に相談に走っていきました。
ドアのしまるのも、音です。
 
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