あっぱれ!!日本料理

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執筆 : 
keian 2011-6-21 17:27
とうふでも、切り方で、四角四面が、丸くなります。
もっとも、とうふを丸く切るというか納めるには、包丁の技をこえたところもあります。
映画 フーテンの寅さんの啖呵売ではありませんが、<四角四面はとうふ屋の娘、色は白いが水くさい>となります。また、この口上の前文句が、<四はいけない。死んじゃった。しくじった。身上しまった。>とあります。
私は、店を持ちたくて、必死に働きましたが、身上こそしまいませんが、しくじったという後悔が多いです。まだ、この世に未練がありますから、今度は、死なんように働こうと思っています。今、働かせていただいているお店は、四人です。これは、四はいけないではなくて、四は4合わせと思っていたいですね。このお店の草木の手入れに、かかわっていたら、クローバーの花をたくさん見ることができました。感謝。

日本料理のええところにもどります。包丁の技です。板前というくらいですから、まな板と包丁を、とても、吟味されます。
わかりやすいところでいえば、野菜の切り方にあるといっていいかな?
それも、食べやすいというところにあります。
私は、53歳にて、左奥歯3本ブリッジとなり、なるほどと納得した次第です。
もう、食べにくいのなんのって、なれるのに一カ月はかかりそう、めげそう。
師の村上祥子は、朝日新聞<夕>5月16日から20日付き
<人生の贈り物>というタイトルで
<ちゃんと、食べて、ちゃんと生きる>と書いておりますが、
これは、御自身の闘病40代で4年間義歯なしという経験からです。
<舌とあごでも、結構たべられる、普通のもの、美味しいものを作りたい>
そのためには、刻み食、ミキサー食では、食べる意欲がわかない。
包丁を一本いれるか、どうかで、美味しさがちがってきます。
たくあんのつながったものと、はもの骨切りは、皮一枚のところがちがうのです。
<あっぱれ>は、真っ正直で型破り、束縛されることが、大嫌いなとことですが、
我慢することだけが、日本人、ひいては、日本料理の修行における美徳とされているところが有り。我慢するのに慣れていると、深く考えることが苦手になります。
なんで、我慢するのかを考えることはいいことです。なぜ、ここに包丁を入れると食べやすくて美味しいかと考えれば、その素材の持っている水気が、口の中で、噛んだ時にはじけるからです。
私が、包丁を気を入れて、最初に買ったのは、下内屋という金物屋です。
ここは、今もですが、なぜ包丁が切れるのか?切れる包丁を維持するにはどうするのか?まで、相談に乗ってくれます。砥石の品揃えもいいですが、25年前には、信号をはさんで、向かいの大和屋という金物屋まで紹介してくれました。そこへ、研ぎに持っていったら、<どこからきた>とたずねられ<下内屋>と答えたら、いい仕事をしてくれました。
これも、あっぱれな商売だと思いませんか?
 
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