家庭料理

カテゴリ : 
ブログ
執筆 : 
keian 2011-6-24 9:44
 あなたの家の得意な家庭料理は何ですか?
と、いれたころで、
50代の女性からは、ほうれんそうのおひたし、
50代の男性の方からは、肉じゃがとメールをいただきました。
ほうれんそうのおひたしといえども、洗い方から、ゆでかた、味の含ませ方まで、その人となりの工夫があります。
肉じゃがは、汁けたっぷりで、具だけを食べて、酒の肴にして、
ご飯を残ったお汁にカレー粉を振り込んでと教えてくださいました。
早速、西村精肉店で、美味しいダシが出るという部位を薄切りにしてもらって、1キロ張り込んで作ってみました。

月曜から金曜まで、仕事をくださっているM社長の言によれば、
<あんたは、沢山作って沢山配りたがる>
ほん、そうや。
家庭料理って、そういうものやと思っていました。
材料の、gあたりの単価は安くても、景気良く買うのです。
沢山作ることのええところは、沸騰するまでに時間もかかる、冷めるまでに時間もかかる。時間が美味しくしてくれるというのが、科学的解釈。
それよりも、沢山を食べてくださる、沢山の人の好みを考えることが
嗜好が美味しくしてくれるというのが、文学的解釈。

ただ、こういう家庭料理を作る人っていうのは、調味料代と光熱費には
無頓着なんです。そのかわりに、粗末にしてはならじと、丁寧に皮をむく、
刻むという手仕事を大切にしているようです。

私は、主婦であり、料理屋です。また、料理屋を続けるための仕事も
なんとかこなしています。
忙しい店を維持するよりも、閑な店を守するほうが、<てえへん>
超忙しいのに、悩める私に電話をかけ直してくれる友人は、つきぢ田村の3代目です。
<料理ってのは、出るんだよ。3つともこなしてこその桂子の味や>
そんなことをいってくれました。
また、超忙しい師<村上祥子>と関わりのあった方は、悩める私に,とても、優しくしてくれます。Tさん、ありがとう。
<さち子の家庭料理>というコラムが、西日本新聞で1982年から、
掲載されていましたが、ギネスもののロングランでした。
岐阜にもお願いして、掲載日だけの新聞を送っていただいていましたので、編集部の方へ、あんパンやマドレーヌを作っては,
お送りしたこともあります。いい時代だったのかな?
私は、昭和33年生まれですから、戦争の食糧難で家庭料理が伝わらなかった悲哀も知っているのですから、<たっぷりと>が大好きです。
でも、時代が変わりました。認めます。

ぐるなび会長の日経新聞<夕>6月23日付けの記事で締めくくります。

人は、後世に対しては、義務こそあれ権利はない。また前世に対しては、
権利こそあれ、義務はない。
 
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