甘露柚子

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ブログ
執筆 : 
keian 2012-1-4 7:08
正月休みはないのですか?
と、メールをいただきました。
有るのか無いのか?
ずっと、キッチンにいましたし、出かけるときには、これでも、料理屋の女将です。着物姿です。道行コートが32年前の嫁入り荷物でして、如何にも流行遅れで丈が短いのが残念。娘の嫁入り荷物を借りるのも、正月早々はしたない。というわけで、いっそ、真っ白な割烹着です。
ケイアンのおせちは、ごらんいただくとおわかりですが、おひとりさま使用で柚子釜もつきます。いきおい、残った柚子の中身はどうするの?
ということで、おせちを買っていただいたお客様へのサービスで、甘露柚子というものを作り始めました。
昭和61年に師の村上祥子が西日本新聞に書いた記事がヒントです。
1個300グラムの花柚子が到来、1月いっぱいは、形がよいので、玄関に飾って楽しんで、香りがよいので、皮は少しずつおろして。汁やあんかけに散らして、果汁も絞ってとあります、種と下手は除くとあります。
桂庵では、柚子釜の中身そのもので作ります。
ですから、煮ている間は、種がポコポコと浮いてきますから、とても、
せわしないのですが、何かを達成しようとする楽しさもあります。
柚子は捨てるところがありません。
樹勢が強いことでは、柑橘類の中では一番です。耐寒、耐乾、耐湿ともに
強く、樹齢も長いので、他の柑橘類の接ぎ木の台にもなります。
砂糖もあらゆる種類を試してみました。水さらしに煮方に、漉し方とあらゆる方法を試してみました。みんな、それなりの美味しさです。
また、古いおつきあいのある方が、喜んでもらってくださったおかげです。
感謝。
大分の古後老舗の甘露柚子煉りという銘菓を取り寄せたこともあります。
慶応年間に初代精作氏が創成したとされる、雪月花という銘菓もまねて作ったことも有ります。
透き通った黄金色にたがえず仕上がったときは、一人でバンザイをします。
柚子と砂糖のみで作る菓子は火と水だけが頼りかな?
とうふは豆と苦汁のみで作れますから、火と水だけが頼りです。
松尾さいさんは、竈<ボイラー>と井戸<ポンプ室>に必ず、鏡餅をそなえます。私が引き継ぐ日は、娘としては一日も遅いことを願っています。
 
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