お茶漬け

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ブログ
執筆 : 
keian 2009-7-12 10:16
私は方向音痴のくせに知らないところにいくのが好きです。
地図は現地で目標物をみながら、ひとさまに描いていただかないと理解できません。
点と線をつなぐことはできても、面の構成能力が欠如しているのでしょう。碁盤の目というわかりやすい京都で、そらんじて描くことができるのは、八坂神社を正面にみて、左手が三条、右手が五条ということだけです。私が正面とみてるだけで、西門は、正式でないそうです。八坂神社は南に正門があります。これは鴨川の西に住む人にとっては鴨川の東は異境ということで、祇園といえども遊里として有名になったのは明治の元勲となられた人が、それ以前に利用しやすかったからだそうです。それ以前の時代は、洛中よりも、南の伏見をむいていたということかな?
一茂くんがいるのは、五条のちゃわん坂です。
今日の蒸し暑さは最高で、ごはんがたべられへんとのこと。それで、京のぶぶづけ
<お茶漬け>さらさらでもないのですが、彼のとりかかっているのは、<お茶漬け茶碗> 9センチの径で12センチの高さとのこと。
これは磁器にかぎります。箸でかきこんだときに透明な音がしないと食べにくいからです。箸でかきこめるような三角のカーブがいいのです。
いくら高価であっても濃茶ほどに練ることのできる抹茶茶碗では、いささか無理が生じます。ちょっと話がぶれますが、ごくまれに、、お薄用のお茶碗で濃茶ほどのまったりしたものが飲みたいという方がおみえになります。そのときの茶せんは立てるようにして持って、慎重に練ります。このときには、茶碗の底、茶溜り、釉薬のぐあいなど、克明にわかります。井戸茶碗や、楽茶碗のような懐の深いことのよさがよくわかります。が、こと茶漬けにいたりましては、<用の美>。つまり、一茂くんの感性そのものでつくることです。
 
もちろん、箸の動きを考えたらお茶漬けのごはんは、茶をかけたらさらりとほぐれること。香の物や佃煮ではあきたからといっても、焼きおにぎりは香ばしいけど、ちょっとほぐれにくい。
 
八坂神社の南に、二軒茶屋の田楽<中村楼>があります。田楽の持ち帰りができないのが
残念とお土産用に、<お茶漬け豆腐>を瓶詰めで出してみえます。値もはりますが祇園豆腐の誉れ高い仕上げです。
桂庵では中国の南京名物<香茶千>に習って、田楽用の硬く作った豆腐を5ミリ角に煮上がるように水切り、番茶で下煮と手順をふみます。
 
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