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豆腐八杯

カテゴリ : 
ブログ
執筆 : 
keian 2012-3-13 16:49
 ○八杯もおかわりするほど、美味しいというので、この名がついている
おつゆがあります。
鰹と昆布のお出しでもいいのですが、
いりこを使うと、なかなかいいものができます。
しょうゆで、吸い物よりも辛めの味付けにするのは、あくまでも、豆腐をメインにする料理だからです。
神戸新聞に、長く、連載なさっている臼井操さんのお話では、
豆腐は、主催にもなれば、主宰にもなる、あったか素材で、あらゆる調理法に調味料と相性がいいとのこと。
昨日のおかずが今日のおかずになるのです。
煮汁が少ないときは、しょうゆとみりんを加えて卵とじになされば、先づ失敗はしないでしょう。
塩と砂糖は、こんなときには、やめましょう。
バランスをくずして、不味くなります。

また、<はちはいに切って>と、ラッパを吹いて豆腐を売りに来ていた時代には、オーダーもあったのです。
これは、奴という立方体ではなく、拍子切りです。

精進料理では、水4にしょうゆ2酒2だから、八杯だそうです。
お葬式が終わったときに、岐阜県の田舎では出していました。
これは、三角に切ります。
豆腐を、半分に切り、そのひとつを、また、3等分にして、1個になったものを半分に切ります。12個できます。
三角に切るのは、山が立つ如く、子供が早く成長するのを、家族が祈る
姿だそうです。
随分と酒が入るのは、人寄せのときに、酒をふるまう地方だからかな?
酒を呑む人ほど、<気がつく>ので、<気がきく>事に敏感です。
豆腐は、打てば響くように、肴になります。
盛り付けは、民芸風な器なら、気どらないように、八杯豆腐を盛りつけましょうか?
こんなときは、とろみをつけた汁仕立てで、大根としょうがをおろして、脇に添えます。
茶席に用いるような繊細な器なら、余白を計算に入れて、天盛りに赤いものを持っていくといいかな?
清水焼は、大概の素材に合うので、安心ですが、あきます。
だから、どんどん、買うように、プロモーションを器屋さんはします。
季節とともに、展示会もあるし、料理屋へも訪問します。

私は、器が大好きでしたから、たぶん、普通の主婦よりも、持っていたと思います。とても、大切にしていましたが、よく、破損しました。
ひとつの料理を器変わりで出すことも、楽しんでいました。
八杯豆腐を、あしらいこそは替えましたが、たくさんのおかわりを、食べさせられた、当時の配偶者に聞いてみたいものです。
<貴方は、楽しかったですか?>
 
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