羊かん

カテゴリ : 
ブログ
執筆 : 
keian 2012-5-10 15:53
 5月16日はケイアンにとっては、大切な日であります。
今年は、今の仕事先とと町内の自治会長の役と重なって、大きなイベントは、ちょっと、ひかえておりますのにもかかわらず、ブログのファンの方に、美味しい羊羹をいただきました。尾張旭市の宝永堂さんのものですが、この店の包装紙が、松尾家の家紋と同じです。<丸に鷹の羽>
 人気の草大福を買う人が、行列をしているお店なのですが、<おじいちゃんが年をとったので>と今月一杯で廃業されるそうです。
残念やねぇ。ケイアンは流行っていませんが、廃業しないで続けられることに感謝します。
 羊羹の美味しさは、寒天と餡をよく練り込み、密度を濃くすることにあります。<はやいこといったら、>重いことと甘さをひかえていないことかな?羊羹を切ったときに、みつがとけてでてくることと、そのみつが糖化して、<しゃる>ことかな?
最も、これは、ケイアンの好みにすぎないかもしれませんね。羊羹をつくるのには、先に砂糖を加えて、餡を練っておく方法と、生餡に寒天をとかすと同時に砂糖を加えて練っていく方法とあります。
<あんかん><ごかん>といういい方をしますが、配合的にいえば、寒天1本分として、砂糖120gに加糖餡180g砂糖180gにに生餡120gになります。
これを分析していくと、水羊羹にリメイクしたいと思ったら、羊羹260gに水を650gにします。15×20×4の流し型で作れますが、今の仕事先には、ずらーっと型が並んでいて、陳列台のお掃除をしていても、楽しくなってしまいます。<アルゴン>という溶接をしている製品は蒸しものにも使えます。
 むかしの話ですが、はっとりさんという方が、<茶席で羊羹がでたら、悲しくなっちゃう>と言われたことがありました。茶席では、どんな老舗のお菓子でも、また、どんな立派な包装でも、必ずとりはずして、鉢や縁高や食籠と呼ばれる器に盛って出します。そこから、懐紙にとって頂戴するわけですから、花鳥風月を表した練りもののお菓子の方が上等に思われたのかもしれませんが、ケイアンとしては、<ちょっと、待ってよ>という気分です。和菓子の魅力は、日本の伝統美の擬縮です。羊羹1本を如何にして、盛る。そのために、如何にして、切る。そこから、始めなくては、<御銘は><御製は>という感謝の気持ちを表す作法にいかないように思うのですが、、、 ちょっと、表現に誤解を招くかもしれませんが、ギリシャ神話の中のテーミスという女神は、目隠しをしております。公平無私な裁きのしるしだそうですが、茶席のお菓子が、そのものだけで出されるのは、外見に惑わされないという部分もあるのかもしれませんね。
  水屋では、<エッ、コレ、ドコノウ、イクラ、シタノウ>は、おおいに楽しんでくださいね。
 
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