拝啓 林真司 様

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ブログ
執筆 : 
keian 2017-5-26 6:36
拝啓  林真司 様
  
『沖縄シマ豆腐』物語、拝読しました。
素晴らしい。よくぞ書いてくださいました。私の生家は、日露戦争の年に、家業の米屋がどうにもたちゆかなくて、明日の米だけをかってもらい、とうふ屋になりました。
とうふ屋になって100年目に、とうふを食べてもらいたくて、料理の店をもちました。
 大正14年生まれの父は、要介護5になってしまいました。昨年の敬老の日には、まだ、デイサービスにかよっていましたので、父に読み聞かせてやれたのにと、、、この本と早くめぐりあえてればと残念です。

 P14
沖縄のとうふが、1キロちかく、大きくてずっしりしているから、チャンプールに最適と知っていました。
 P130
大豆は、丸のままではなくて、あらかじめ、半分に割って皮をとり、余分な胚軸などを手で洗い流す作業。気の遠くなるような作業ですね。これは、たぶん、父に聞いても、知らなかったと思います。生絞りをすること。熱をくわえてから絞るとうふは、手のひらぜんたいに、気力いっぱいでしぼります。歩留まりをよくしないと、とうふ屋としては、なりたちませんから。
 P132
ベトナムでのとうふづくり。
 P133
私が、ものごころついた頃には、ドラム式の遠心分離機でした。
ただ、従来の機械のほうが、おからが、細かいものが先に、粗いものが後に、取れると昭和七年うまれの叔母が申しております。細かいものが人間のお惣菜に、粗いものは、牛の餌にというわけです。沖縄では、豚を隣で飼うというところにロマンを感じます。
わたしは、泡盛をたっぷりつかった<らふてぃ>が大好物です。

P140、
沖縄では、伝統的に海水を使用して、とうふをつくる話。
昭和七年生まれの母は、戦争中に飛行機のジェラルミンをつくるために、<にがり>を供出させられたから、やったことあると申します。

P145
こちらでは、とうふを熱々で配達することはありませんが、戦前、お茶事にと、<寄せとうふ>=ゆしとうふ?を出前をしたと申します。

 最後まで一気に読んでしまうのにも、もったいなく、丁寧に読んで、もういちど通読したくなるような構成力で、さすが、潮ノンフィクション大賞の作品です。 
 ちなみに、昭和56年生まれの長女の卒論は、<タンザニアにおける大豆加工食品普及の現状―ナイジェリアでの事例をふまえてー>で、タンザニアのお母さんが、<ボンボンツリー>の樹液でとうふをつくり、教育を受けさせての熱望を書きました。
 是非、ご著書にサインをいただきたく、おめもじする日を楽しみに、、、、私は昭和33年生まれです。
                      とうふ屋桂庵 松尾桂子拝
 
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