ええことばっかり

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keian 2010-1-19 11:58
私は、自分勝手ですが、とても弱虫なのです。本当は店を続けていくのも怖くて仕方がありません。<迷ったらきく>ことにしています。というよりも、知らん間に、知らん人にきいています。個人情報になるので、言葉は選びますが、腹を割って話すことにしています。お金がからんだ悩みがほとんどです。
時間さえあれば、100人にきいて、いろんな解釈を知り、自分で決めようと思いますが、
大概は、3人くらいにきいたところでタイムズアップ。
いちばんの犠牲者は、RIEさん。
昨日は、仲良しの酒屋さん。
そして、平成元年に亡くなられましたが、松下幸之助氏<明治37年生まれ>です。
PHPの創設者でありますが、松尾太郎くんの蔵書でよくお目にかかっております。

人との出会いは素晴らしいですね。私は、雑ですがマメな質で、お客様控えも開店以来、
欠かさず記録しております。お喜びになられたことと、お叱りをうけたことは、何度も読み返しております。<ヒマな店である特権でございます>なんちゃって、これは負けおしみです。とうふ屋桂庵という店をもってええことばかりです。

可児市の吉田利世子さんから、嬉しいお手紙をいただきました。
御子息が伊奈波神社で挙式されたとのことから、はかってみると、私の店は、やながせとともに参道から、タクシーで1メーターであります。さすがに結婚式の披露宴はないですが、お宮参りのお祝いの宴をさせていただくことがございます。献立には心を配りますが、そもそも、献立とは、室町時代の本膳の式三献と呼ぶ儀式からです。メインをいただく前に3回の杯のやりとりと其の一献毎の肴のメモが献立というわけです。
かけつけ三杯はこの儀礼に遅れてきた者に、罰として肴なしで酒を一気に飲ませたことに由来してます。結婚式の三々九度も式三献の名残です。
お祝い事は、時間が大切です。ひとりで桂庵ですが、一番に心をいれますので、前日は、もう、ドキドキして眠れません。

食うてみなわからん

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keian 2010-1-18 13:38
すき焼きは、<わりした>でとメールをいただきましたので、続編ということで
書きます。わりは割合のこと。したは下地のこと。関東では、この合わせ調味料で煮るようです。30年前のCMでサンビシのわりしたさん、万能よとありました。
自分で作ってみたい人には、
だし1カップにしょうゆと砂糖が4分の3カップづづ、みりんと酒が4分の1カップづつがいいかな?
私の師の村上祥子が、昭和63年の8月17日の西日本新聞に、
<夏こそすき焼き、甘辛はっきり味でビールに>と書いております。長女が8月19日生まれで、誕生会はバーベキューがメインでしたので、えっと思ったのですが、やってみると旨いですよ。
わりしたに砂糖は入れないとは、懐石の達人。
みりんと酒を同割で煮詰め,、しょうゆを丁度いいだけ入れるのだそうです。
みりんの良いものを使えば砂糖よりも甘いとのこと。3年みりんというものが岐阜にありますが、値段も3倍するけど濃くて甘いです。このみりんの信望者は、料理研究家に多いですよ。
それから、昆布水がいるようではあかんとのこと。煮詰まってから,足すようなことではあかんとのこと。そのための野菜やとのこと。野菜は白菜よりもささがき牛蒡だそうです。肉の旨味を引き出すのは牛蒡。堀川牛蒡の真ん中に詰めるのも牛肉。あの和田アキ子さんが、大昔にNHKに自慢料理で出演されたときも、牛肉の牛蒡巻きでした。

そこは、なんとか桂庵が、もう一つのレシピを伝授。
だし1カップにしょうゆとみりんが2分の1カップづつ、砂糖は4分の1カップに塩小さじ2分の1、鶏がらスープの素が小さじ1に胡椒少々
なんとなく、焼き肉のたれの大蒜抜きに似ていませんか?でも、野菜が美味しくたっぷりと食べられますよ。スーパーでみてきたら、サンビシでなくエバラのわりしたがあったのにも納得しましたが、肉持って行くから、お宅の味を食べさせてが一番。
人も肉も食うてみなわからんとは誰の弁?

かまくら

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keian 2010-1-17 10:50
<かまくら>って知っている?という話になりました。
実際のかまくらよりも、料理の器から、語源を先に知る時代みたいで、吃驚させていただきました。料理屋は、素材で勝負、女将で勝負と思っていましたので、器のとっかえひっかえには、あまり縁がなかったのですが、なるほど、今の季節なら、かまくらを模った器に突き出しを盛ることも大切ですね。一茂くんの提案にも耳を貸さなくてはいけません。
私は何時も支払を思います。お客様に儲けさせていただいてから、支払うのは、この不景気には??と思うからですが、素直に器を見せてもらって楽しむこともいいのかな?
彼が岐阜にきてくれるときには、どなたでも、一緒に器をみせてもらいましょう。

かまくらは、秋田県中部地方で、陰暦の1月15日に子供たちが行う行事です。
雪のほら穴を作り、中に祭壇を設けて火鉢を入れても大丈夫。甘酒や餅などをたべるそうです。

器は、このほら穴をモチーフにしています。私は器をもっていないので、かき氷を固めてつくります。これは、京都の東山安井の魚園という磯魚料理の店に夢中だったときに覚えました。この店のご主人は、和歌山出身でご自身は、包丁は持たれませんでしたが、絶妙な話術で楽しませてくださいました。奥様は壱岐の出身でした。花板さんは、滋賀出身でした。京都はこういうことってあるんです。日本全国の働きたい人の集まるところかな?

また、他人に話して、違和感のないのは京都弁だけだそうです。飛行機の機内アナウンスを目的地の方言でという発想が話題になるくらいですから、他の方言は親しい人と話してこそで、礼儀は標準語。使い分けが接客の必。
私は、この失敗をよくします。岐阜が大好きで、恐れ多くも京都と同等と知らぬ間に思っているのかもしれません。
岐阜でも、雪の多いところではかまくらを作るそうです。
どさーっと雪を降ろした時に、南向きに入口をつくり、北を防ぐと、本当に暖かいそうです。

すきやき

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keian 2010-1-16 10:47
すき焼きのことを書くならば、関東と関西でとなりました。
今日は、こうちゃんの顔をたてて関西編です。
こうちゃんは大阪の守口出身です。ソフトな印象なのですが、何をきいても答えをくれるところが、私の波長とぴったしです。

肉はどのくらいの値段を買ってこればいいの?
しゃぶしゃぶなら、グラム1500円もありだけど、すき焼きなら1000円とのこと。
そういえば、グリーンセンターの横山精肉店は、正月前に行列のできる店ですが、ここで、1500円の肉を200グラム買ってきて、ひとりすき焼きをした松尾とくさん<77歳>は、<わたい、あぶらこてあぶらこて、ジミーにうどんをいれて、2日かけてやったわ>と申しておりました。ジミーは私が拾ってきた犬ですが、<ビタワン>しかあたえないので、猫化してきまして、甘え上手になりました。

若くても、200グラム用意して、100グラムで満足できるように、焼き豆腐と麩は、必ずいれましょう。
糸蒟蒻は、関西は黒です。葱はもちろんですが、椎茸もいれます。椎茸は鉄板焼きではないので、小粒がいいです。すき焼きは焼いても煮る料理の所以でだしが出るものを望みますから、だしは、水気ですから、煮詰まりすぎたときのために、白菜を用意します。
昆布5センチ角を3カップの水に一時間つけた昆布水があれば、たっぷりと白菜が食べられます。

最初は牛脂をゆっくりと焼き、そこへ牛肉を広げます。砂糖を加えて,あぶくがたったところへ醤油をさします。
飛騨牛の5等級を買えば、牛脂は少なめでも上手いですが、、、
あちらさんだったら、牛脂だけはこちらさんで50グラムは買いましょう。
これで、砂糖60グラムと醤油90グラムと一応把握しておくと、味付けに悩まなくてすみます。昔のドラマですが、大阪のど根性物語で、新珠美千代さんだったと思いますが、すき焼き屋の女将役ででてました。新参の仲居が、別れた旦那が客できたと泣きをいれる場面で、<その人の好きな味はあんたしかだせん>と叱咤激励をしますが、かなり、辛口にしておりましたので、そんなものかもしれません。しかし、食べ物のところだけは我ながら、よく覚えているわ。大したもんだ。自画自賛。

かお

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keian 2010-1-14 10:35
私の顔はなんの顔
朝は、長靴をはいてとうふ屋
昼は、スニーカーをはいて主婦
夜は、草履をはいて料理屋
と三足のワラジをはきこなしていました。
大雪の日に、着物をきたままで、もんぺに長靴をはいて雪どけをしたこともありますが、
どうも、必死の顔だけで、癒しの顔ができていません。
料理屋らしい表情のトレーニングを受けようかと思ったこともありますが、身なりのトレーニングで、金策がつきました。
にゅうきんはにゅうわな顔になりますが、しゅっきんは、いかに?

顔は、人を表すそうで、人格を表すラテン語はペルソナ。
三足のワラジは、三人の顔なのでしょうか?
ちなみに、配偶者は銀行員でしたが、表情のない印象が残っています。
他人の金を預かっていると、そうなるのかな?
金庫に何十億と入っていて、其の鍵を預かっていても、これは、金ではなく物ですからね。
<貴方にはわからない。切っても血も涙もない。>といったバトルの日がなつかしい。
ままランチをお引き受けさせていただくと、この<わからない>は主婦の合言葉のように
おききします。主婦は、時間と報酬が曖昧な仕事ですからね。

自分が何によって生かされているのか。
他から与えられているものではない<メーン>の顔をどう作っていくか。
考える必要があると、日本顔学会の原島博氏はおっしゃっています。

私の顔はどうでしょう?
すき焼きを一緒に食べた宏ちゃんいわく、
そんなええ顔せんといて。
そうかそうか。
ラーマのCMにあったけど、美味しい顔ってどんな顔。

美味しいものを食べている時は、きっと、そんなええ顔せんといてでしょう。
私は、殿方に褒められるのが大好きです。自分が褒められ嬉しいのです。
私が、今、一番褒められて嬉しいのは、<おから>と<五目豆>です。×一の常連さんがほとんどのぐんちゃんの店に持っていくと、やながせで遭ったら、ひやっとするような職業の男性が、にこりと笑ってくれます。♡美味しい顔には傷がないわ。

たまご

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keian 2010-1-13 10:01
すき焼きを書いて欲しいと電話があったのですが、、下内屋さんでみていたら、
魅力的な小物がありましたので、予定変更です。
すき焼きは、金曜日の美味しい話までお待たせします。お待たせするとええもんをださならんの、水商売の仁義であります。人に金貸すのも、立候補なら、仁義も立候補。我ながら、なんとええかっこしいや。

ところで、下内屋さんで見かけたものは、卵関係の小物です。

ひとつは、ゆでたまごの殻をむきやすくする道具です。
<からむき上手>といって295円です。
ゆでたまごの殻むきは、ゆっくりと一人分をむく分には、誰がやってもきれいにむけますが、5個以上むくとなると、つるつるりのお顔ばかりでなくなります。
ポテトサラダに入れるのなら、なんとかなっても、おでんにいれるなら、完璧でありたいですね。店を持つ前に、おでんを作って売り歩いていたときに、売れ残るのは、ゆでたまごの傷と大根の煮崩れでしたので、せつなくなります。
見た目よりも味は、家庭の味であって、代金がいただきにくくなります。1割以上値引きしたら、なりたたないくらいの商いでしたから、私も必死でした。
ゆで加減もですが、たまごの鮮度にかなり神経を使っていました。
新しすぎてもあかんのです。産んでから、3日と決めて、、うみたてを、わざわざ買いにき、
自分のところで、ねかせていました。

もうひとつは、うずらのたまごを割る道具です。
<うずら卵プッチ>といって560円です。
お蕎麦屋さんが、インターネットで注文なさるそうですが、こちらは、生のたまごです。
これも、殻がはいっていたり、黄身がくずれていたら、いやになるもんね。

だいたい、たまごが好きな殿方って、やさしいというか、草食系男子が多いそうです。
肉や魚よりも、ふわーっとやわらかくて、かまんでいいのがいいみたい。
それから、強面の人ほど好きみたい。また、岐阜という土地柄は、宴会となると、茶碗蒸しが望ましい土地柄です。

めのこかんじょう

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keian 2010-1-12 13:34
焦った。
連休は、おかげさまで、桂庵はヒマ?でしたが、プライベートが忙しくて、明けては、失敗続きであります。
松尾とくさんが、現役ならば、しっかりとカンフル注射のごとく、叱られていることでしょうね。
松尾とくさんや、松尾さいさんは、<めのこ勘定>が上手でした。
とうふの入っている水槽や、油揚げの入っている籠をざっとみて、数を把握するのです。
あと、どれだけでできると、時間の読みも上手でした。
松尾太郎くんは、ヘタでしたので、私は間違いなく彼の子供にちがいありません。
私の娘も、上の子よりも下の子の方が、ヘタだったかもしれません。
算数がぺけぽんでしたので、九九を教えた覚えがあります。
小学校2年生の彼女に、教えている傍で、笠松保育園の年中の甥が、先に覚えました。
松尾とくさんは、きっちりとした人だったので、先読みも後読みもしやすいように、丸揚げをあげる端から並べていきます。縦ひと並べと横ひと並べを揃えます。
途中で電話にも出ます。町内の人の噂話にものります。道を聞く知らない人にも親切です。
それを見ていた甥が、5のかたまりが10、だから50。5のかたまりが13、だから65
。とそらんじたのは吃驚しました。幾何や代数が一番だった松尾さいさんの隔世遺伝かな?
 
こんなことを書きだしたのは、今日の豊川寿司さんの注文のすし揚げをを、2回勘定間違いを
したからです。ふわふわの<じゃすとふぃっといんでぃすもーにんぐ>であることは、製品の素晴らしさであって、信用ではありません。
納品した瞬間に、気がついたのが幸いでした。すぐさまに勘定をしなおして、一枚をとりに帰りました。あいにくに雨が降り出しましたが、この冷たさが、私には、ここちよかったです。カネにするために、カネにならんことを2回したわけですが、カネだけで、終わらないところが商売でしょうか?女将さんは、たいへん慈悲深い方でしたが、、、
岐阜で最古の<助六>が看板の店です。

おとこはかわる

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keian 2010-1-11 11:03
ある手紙
私は、1999年11月27日に大塚康仁氏に100万円を、大塚幸和氏、大塚はるみ氏、山田定男氏、私の配偶者松尾正和の目前で、渡しました。
公的な借用証書もなく、当然のことながら、明確な事実として残っております。
そのなかには、親族であるということと、なによりも、康仁氏の将来に投資したかったからであります。私より、10日前に、やはり、100万円を、康仁氏と二人のなかで、受け渡しされた山田定男氏のなかにも、同じ思いがあろうかと察するしだいであります。また、今回の申し出にあたりましては、山田定男氏に口頭で通知しております。同行はされませんでしたので、真意は、山田定男氏に確認ください。
ところで、姓は宮川とかわりましたが、長女千衣里を同行いたしましたのは、亡き大塚弘男氏が、他家の姓を継ぎ養子縁組をした者にまで、相分の土地をのこしてくれた誠意をおもうからです。また、他家の姓を継いだものにだけ、それ以前に大学教育を受けさせてくれた恩義を思うからです。一番大切なことは、大塚康仁氏の自立であります。私は、自分の誠意の表わし方にたいして、なによりも正直でいたいのです。大塚康仁氏が生存している限り、この現金の受け渡しの事実を、私の考える適切な時期に、書面にあらわして送ります。大塚康仁氏の自立を願う思いと、親族が滞りなく社会的な交際が継続することを願う思いと、この二つをおふくみいただき、この書面を保存いただきますように、配達記録郵便という方法にたくします。私の一存で、このコピーを、山田定男氏にも、配達記録郵便という方法にたくします。

男は変わる。若い男は、より変わる。
彼は、可愛い姫を伴って、帰ってきてくれた。
<本町のお姉さん>の私は,、格好いいスーツをプレゼントすることにしました。
今日は、一宮市三条字郷内西26-1 テーラー伊藤博が、生地選びから採寸とトントン拍子。
若い人とのつきあいは、しあわせや。

かくづけ

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keian 2010-1-10 14:52
なんでも桂庵格闘中
一茂くんからの<ふり>には、、、?でも、私の勉強です。
なんとか、答えをだしました。
茶懐石における器の格式についてです。
私は、<おちゃめい>を頂いたわけではありませんが、松尾家に裏千家の先生をおまねきしておりました。お茶は学んでおりませんが、お掃除からお菓子、掛け軸までの準備は、私の役目でした。
御茶事のまねごとも、何回かさせていただきましたので、<心構え>ということで、書かせていただきます。
茶懐石と懐石の決定的なちがいは、向付の出し方です。
茶懐石では、料理のはじめに黒塗りの御膳に向付というものが出されます。
これには、刺身が盛ってありますが、そのままです。すぐに、わさび醤油をつけて、食べるものでありません。汁と飯が出てから、箸をつけます。それから、椀盛にはいりますが、
最後まで、取り皿として残しておきます。
ずっと、目につくわけです。それだけに、みどころのあるよいものを選びます。
揃いのこともありますが、趣向によっては、あえて、ひとつだけ、別のものを取り合わせることもあります。11月の名残の茶事です。
追善の茶事などもいいですね。これは、亡くなった方を偲び、ご冥福を祈るものです。
故人の使ったものとか、好きであったものを使います。
茶事は、二刻<四時間>前後とされており、ご流儀により、些細な違いこそあれ、その
作法の殆どは、人としての心構えにあります。
作ってくれた人、招いてくれた人への礼に始まり、礼に終わると言っていいかもしれません。だからこそ、器の格付けといわれることに、私は弱いのです。
ただ、黒塗りの御膳にあっても、朱塗りの四つ椀が出されることがあれば、それは、精進料理であり、なまぐさを使わずしてそれ以上のおもてなしをということで、格が高くなります。うなぎを使わないで、とうふをすってうなぎのかば焼きもどきを作らさせていただきますが、そのときばかりは、器の格付けを悩みます。
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一茂くんが、器選びをさせていただいたのは、徳川美術館に出店のお店です。よろしくね。

ぶりだいこん

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keian 2010-1-9 11:30
鰤大根の煮汁がもったいないからとのこと。
なんでも桂庵が解決しましょうか?

天然と養殖の鰤では、扱いが少しだけちがってきます。
鰤の養殖は、昭和2年に香川県疋田町で始められたとのこと。
関西では、5~60センチに育った鰤をハマチと呼び、転じてこの大きさまで育った養殖魚の代名詞が、ハマチ。粋に<八町>と書いたりします。
養殖魚はどことなく、未完成といわれるのは、天然に対する仁義のような気がします。
天然を食べて、ものすっごく美味しくて、幸せになりすぎたら、食べられへんときに、不幸せになるからです。
ちょっと、こうちゃんの影響で、私も、へそまがりになってきたかな?
ふくろうの掛け軸を拝見しました。
私の顔をみて、<不苦労>やとクールにいってくださいましたが、ここは、レシピに苦労したけど、一つ伝授。
鮮度にもよりますが、天然の鰤だったら、そのまま、煮汁を吸ってみて、うまいと感じるまで、熱湯でのばします。焼きねぎを吸い口にして、とうふと、白菜で、一人鍋風にします。美味しくても、欲かけないで、一人分をつくります。味の補いは、塩です。塩のバランスをとるために、秘蔵の日本酒をたしてもいいかな?それは、食べるひとに味をきめさせましょう。そのほうが、こういう料理は満足がいきます。

鮮度抜群でも、養殖の鰤は、脂のコクがちがいます。
そこのところをのみこんで、油をたします。脂と油が重なった分だけ、たっぷりと、4人分食べられる料理にします。

煮汁をそのまま使います。
おから200グラムをサラダ油でからいりします。ふわっと飛んで<うのはな>になるまでです。油揚げと人参とねぎを、別鍋で下煮します。そのときに、しょうゆをさす要領で、煮汁を加えます。味の補いはしょうゆとみりんです。湯気の匂いで、家族が気がつきます。
おからをいれて、いりあげます。火を止めてから、さらしねぎを加えると最高。

養殖の鰤なら、鮮度抜群でも、脂のコクが別物です。
 
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女将の著書
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