しんしゃ

カテゴリ : 
ブログ
執筆 : 
keian 2010-9-27 18:04
一茂くんからの発信です。
しんしゃというのは辰砂と書きます。
日本画の絵の具にもありますが、天然に出る硫化水銀を砕いて作る
顔料で、朱色です。
陶磁器では、発色剤に銅を使って、還元焼成で朱紅色を呈色したものをいいます。銅を発色剤につかうということは、中国の宋の時代からと文献ににはありますが、実際の名品とされるものは、景徳鎮窯が宮廷御器を製造していた、明、清の時代のようですね。釉調によって、桃花紅、火炎紅、祭り紅、宝石紅と呼び分けられています。
こんな話になると、骨董の世界なのですが、
実は、身分もわきまえずに、私も買っていたころがあったのです。
茶懐石の小椋正親氏から、話をいただき、当時の配偶者のボーナスを
つかったことも有り。
いま、一茂くんからいただいたカタログをみていて、思ったことを書きます。本物ってなにやねん。
それよりも、本物と<そうでないもの>を、曖昧にしておくのはいややね。
他人はどうであれ、自分が自分にだまされるのがいやや。
されど、自分がだまされたことを承知で、その時に、買うことができたことに感謝したい。
本物を超えるかのような<そうでないもの>もある。
ニセモノという言葉でくくりたくないものにもであった。
ただ、ニセモノは、たいがいの場合、本物よりも本物らしく見えます。
ただ、じっと、手元においておくと、ゆがみがでてきます。
ただ、それは、買って、手元におかないとわからないみたいです。
世の中には、そうして、おいておかれるモノが多いのでしょうね。
カタログをみていて、プリントの技術の素晴らしさを思います。
丁寧に、内職でプリントをはりあわせている女性とお会いしたことを
思い出しました。買いやすくて、つかいやすいプリントも良いものです。
少なくとも、置いておくことをしないで、今晩からつかえるでしょ
う。とても気に入っていただけたら、お客様にさしあげることだってできます。この場合は値段を飛び越えます。
盛りつけで気をつけなければならないことは、器には格があることです。
芋の煮っころがしを盛りつけようと思えばできないこともないのですが。
あしらいに元手をいれましょう。芋の皮の剥き方から、根性をいれましょう。
私は、しゃべりすぎる女です。
やっと、少しだけ気がつきました。器にしゃべってもらえるような
本物の女将になりたいと、少しだけ気がつきました。課題をくれた彼に
大感謝です。
 
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