ざぶとん

カテゴリ : 
ブログ
執筆 : 
keian 2010-12-22 19:57
一茂くんからの発信は
座布団についてです。
桂庵の座布団は、男物の結城紬の羽尺をそのままで、つくりました。
お茶席に招かれたことのある方はおわかりになるかもしれませんが、
2畳の茶室に亭主と正客が2人と設定すれば、座布団の寸法は、おのずから
この寸法になります。
どんな、大きな体の人でも、小さな体の人でも、正座、或いは胡坐でも、
必要にして充分な大きさで、つかうことができるのです。
嫁入りの荷物になろうかともいう結城紬で、桂庵の座布団をつくろうと
思い立ったときに、おたずねしたのは、美殿町のすずきやさんです。
入り口のところに、創作座布団が並んでおり、とても、可愛かったからです。だいたいにおいて、岐阜は田舎ですから、地縁血縁で商売がつながっているところが多いのです。飛び込みの営業もないことはないでしょうが。
おおよそは、御紹介、もしくは、何十年もまえの嫁入り荷物の御縁になります。代が変わらない限り、<私一代はココ>とつきあう信用がモノをいうのです。売る方もそうなら、買う方もそうです。
飛び込んで、相談をした私に、きっと吃驚されたことと思われます
<今も昔も結城紬は高価なのです。私は桂庵と心中してもいいくらいに思っていますから、全く惜しいと思いませんでしたから。>
話を聞いて、考えて下さいました。
私の独りよがり以上に、呉服屋さんをたずねてくださったりで、勉強をしてくださいました。紺地に赤い糸で、部屋のインテリアになりそうな、
素敵な座布団が12枚できました。

ですが、一般的ではないのかも?と心配になった私は、今度は、一茂くんの
発信にこたえるべく相談にいってきました。
買うわけでもないのに、考えてくださいました。感謝です。
緞子が65×69
八端が59×63
銘仙が55×59
㎝の単位でこれだけの寸法です。大きいほど、格も素材も上になりますが、どの座布団でも、必ず、<わ>になっているところを、自分の側にひいて座ります、差しだす時は逆になります。<わ>をひけば、どんな素材でも、すんなりとひくことができる用の美です。
用の美は小笠原流礼法にあたります。
室町時代に相手を大切に思う心を説く教えに弓馬礼の三法を加えて、
武士の素朴な礼の本義を説いております。
座布団も然りですが、
モノを持つ位置にも本義があります。
たとえば、一番大切なお客様とか、神棚への供物を持つには、目の高さに
当家の行事や大切なモノは肩の高さに
一般的なモノは乳の高さに
そして、いずれの場合にも下げるときには帯の位置に持ちます。
座布団に座った位置からみて、美しい用の美でしょう。
 
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